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ながったらしいことこの上ない冬を乗り越えて、3月の中盤に差し掛かった今日。 この頃になると、適当に授業を聞き流してもいいし、(定期テストも無いからな)、午後は部室に行って暇をもてあそぶ。まさに平凡を望む俺にとっては夢のような時の流れだ。 そんな優雅な日々を過ごすわれらSOS団(不機嫌な団長除く)に、とある来客が訪れた。 おそらく一生忘れないだろうな、この夜に起きた、というか巻き込まれた出来事を。 「ちょっといいかいっ」 とドアを勢いよく開けて登場したのは、 「あら、鶴屋さんじゃない。キョンがどうかしたの?」 「やっほーハルにゃん!今日はちょっとキョン君に頼み事があってきたのさっ」 って俺っすか。いったいどんな用事が 「いいわよ!ちょっととは言わずどんどんこき使っちゃって!」 はい、即決。内容も聞かずにか。 「なによ、鶴屋さんの頼みごとを無視する気ぃ?」 と俺に威圧オーラを大放出するハルヒ。いや、別に嫌ってわけじゃあ 「じゃあいいじゃない」 話のキャッチボールぐらいは成立させようか。 「おやおや、どんなときもあなたは人気者ですねえ。羨ましいかぎりです。」 古泉、お前が言ってもうれしくな 「んじゃ、つれていくよー!」 鶴屋さんが俺の手をひっぱりって痛いから速いからそんなに速くひっぱらないで下さてか椅子が膝に当たって痛こけそうになるからもっとゆっくり 「はわあ、大丈夫ですかあ」 はい。僕は朝比奈さんが心配してくれるだけでもう心が癒され 「ほら走った走ったー!」 鶴屋さんお願いですからゆっくり ゆーっくり と言おうとして、やめた。 鶴屋さんの握る手が、汗をかいていた。 その時俺は確信したね。 ああ、おそらく「ちょっと」どころじゃあ済まされない用事なのだなあと。
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それは舞い散る桜のように それはまいちるさくらのように【登録タグ アダルトゲーム作品 品そ】 曲一覧 style days/2G70 beloved ~桜の彼方へ~ principle 映像にそれは舞い散る桜のようにを使った動画のある曲の一覧 まだ曲が登録されていません コメント 名前 コメント
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【作品名】スタンガンを持った成人男性たち 【備考】以下のキャラたちは個別に参戦する 【名前】テーザー銃を持った成人男性 【攻撃力】成人男性並 テーザー銃を所持 【防御力】成人男性並 【素早さ】成人男性並 【長所】テーザー銃 【短所】成人男性 876◆n0qGxROT0Q 2022/05/08(日) 10 51 14.67ID tfzEtzxU テーザー銃を持った成人男性考察 拳銃相手には殺傷力・弾速で負けるので下がる 弾速は秒速55m程度とされる ×コケトリス 石化負け ×弓矢男 殺傷力の差負け ○火星環境にする成人男性 失神する前にテーザー勝ち ○気温を200度にする成人男性 失神する前にテーザー勝ち ○鉈少女 触れられる前にテーザー勝ち ○三笠○ーズの方から来た者 弾速差勝ち ○アルテア テーザー勝ち ○パンツマン パンツの舞いの隙にテーザー勝ち 弓矢男>テーザー銃を持った成人男性>火星環境にする成人男性=気温を200度にする成人男性
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性能表のみ仮設置 特徴 長所 短所 防御貫通率 61(23.9%) 標準 ダウン値境界 191よろめき 223ダウン ジャンプ滞空時間 霊撃1.9本分 先手、後手アイテム 自分即効 45 完全後手アイテム 自分即効 34 無行動 無行動 20 パンチ 操作 技名 効果 詳細 性能値 威力 ダウン値 →A,X 強パンチ 接触 ダメージ 37 20 20 →B,Y 弱パンチ 接触 ダメージ 46 10 6 防御 操作 技名 性能値 詳細 ←A 受ける 138 接触と伸びと飛びを受け止める ←B,X 上下ガード 142 接触と対応したパンチをかわす ←Y かわす 125 飛びと伸びをかわす 技 操作 技名 消費 効果 性能値 効果時間 詳細 ↑A 支配者機雷 4 地上 104 3ターン ジャンプ封じ ↑B 死の舞い 5 キャンセル 118 3ターン 相手の攻撃を1回無効化 ↑X ジャンプ 3 ジャンプ 128 霊撃1.9本分 ↑Y こおおおお!! 4 即効 58 3ターン 霊力アップ 霊撃 通常時 操作 技名 消費 効果 詳細 性能値 威力 ダウン値 ↓A 追跡爆弾 4 飛び(反射不可) ダメージ 121 72 48 ↓B 地下爆弾 5 地上 ダメージ 124 64 56 ↓X 閃光弾 6 飛び(反射不可) ダメージ 132 96 40 ↓Y 手榴弾 4 飛び(反射不可) ダメージ 126 40 16 霊力アップ時 操作 技名 消費 効果 詳細 性能値 威力 ダウン値 ↓A 追跡爆弾 4 飛び(反射不可) ダメージ 137 88 64 ↓B 地下爆弾 5 地上 ダメージ 144 80 80 ↓X 閃光弾 6 飛び(反射不可) ダメージ 149 120 63 ↓Y 手榴弾 4 飛び(反射不可) ダメージ 142 56 24 ピックアップ 苦手なキャラ キャラ総評
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XG2-041[RS] スーパーシンケンイエロー Sユニット パワー7- CN1 BP1500 SP- ノーマル 追加条件 自軍「シンケンイエロー」1体を捨札にすれば必要パワー0になる ※これが撃破されて捨札になったとき、 自軍捨札から「シンケンイエロー」のカードを1枚選び、自軍ラッシュエリアに出す。 【真・土煙りの舞い】 このターン、次に自軍Sユニットが撃破されて捨札になったとき、そのカードを手札に戻してもよい。 そうしたとき、手札に戻したカードと同名のカードを自分の手札から1枚選び、 自軍ラッシュエリアに出してもよい。ただし必要パワーと追加条件は満たすこと。 イエロー/女/侍 ミスティックアームズ 侍戦隊シンケンジャー フレーバーテキスト 笑顔の裏に隠された見事なまでのその覚悟。迷い無き刃で敵を斬る。 備考・解説 イラスト 矢薙じょう 収録エクスパンション XGATHER ザ・ドラゴンタイガー 自販機&パック 関連カード Q&A Q: A:
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【作品名】よくバトル漫画にある設定 【妄想属性】思いつき 【名前】全部の攻撃が防御無視の成人男性 【属性】成人男性 【大きさ】成人男性並み 【攻撃力】成人男性並み ただし、殴り蹴り嚙みつき体当たり、それどころかデコピンやシッペに至るまであらゆる攻撃が相手の防御力を無視して脳や内臓に直接作用する。 たとえハート様のような脂肪に包まれていようが、身長が1万光年くらいあろうが、全階層無限連次多元宇宙を破壊できる攻撃に耐えられる装甲を有していようが、 それらを無視して脳や心臓、機械であれば回路などに直接デコピンやシッペを撃ち込まれたに等しいダメージを受ける。 この特異性によりバリアーや反射は無効化される。 【防御力】成人男性並み。 自分自身の攻撃は常人の殴り蹴り噛みつきシッペデコピン程度にしか通じず、脳や内臓には影響しない。 【素早さ】成人男性並み。 【特殊能力】攻撃力欄の通り、敵のバリアーや反射による影響を受けない。 メチャクチャ固い物を殴ったりしても本人に影響はない。 【長所】当たれば勝つ! 【短所】当たればの話である 【戦法】とにかく顔や胸を狙って攻撃 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 165◆XksB4AwhxU 2021/09/05(日) 14 21 43.47ID FlP3Mi7o 166 全部の攻撃が防御無視の成人男性考察 拳銃の壁以降は殴るまでに殺されるので下がる ×コケトリス 石化負け ×戦闘フィールドを火星と同じ環境にする成人男性 火星環境化負け ×鉈少女 先手で掴まれて負け ×三笠○ーズの方から来た者 米負け ○アルテア 接触効果は受けないだろう、殴り勝ち ×パンツマン パンツの舞いからの殴り負け ○lion龍 先手で殴れるだろう ○岩佐 移動の隙に殴れるだろう ○ロボ山マホ郎 詠唱の隙に殴れる ○イクシオン 銃を抜く隙に殴れる ○ラーミア 接触効果は受けないだろう、殴り勝ち 三笠○ーズの方から来た者 >アルテア =パンツマン=全部の攻撃が防御無視の成人男性 >lion龍 166◆XksB4AwhxU 2021/09/05(日) 14 43 42.12ID FlP3Mi7o 165 考察訂正 反応は成人男性並みなのでもっと下になる ○アルテア 接触効果は受けないだろう、殴り勝ち ×パンツマン パンツの舞いからの殴り負け ×lion龍 先手殴られ負け ×岩佐 移動される ×ロボ山マホ郎 魔術負け ×イクシオン 銃負け ○ラーミア 接触効果は受けないだろう、殴り勝ち ×肉弾戦マン 弱体化負け △パンチで地球を破壊できる成人男性 互いの攻撃で相打ち ○メイドウルフ 殴って勝ち ○重い人 同上 ○体重1万トンの成人男性 同上 ○7メートルおじさん 同上 ○6メートルおじさん 同上 ×自転車マン 蹴られて負け ○5メートルおじさん 殴って勝ち ○指数関数の申し子 大きくなる前に殴って勝ち 肉弾戦マン >パンチで地球を破壊できる人=全部の攻撃が防御無視の成人男性>メイドウルフ
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ベジマギ攻略VGMGトップ スキル一覧 ⇒ やさい詳細 ベジマギ攻略VGMGトップ イベント 美少女戦士★ベジタブルーン ●移動方向 ■ ■ ■ ■ や ■ ■ ●特徴 やさい名 レア度 コスト スキル マナ スキル詳細 スキルの依存 破邪の舞踏フリルレタス N 6 furifuriダンス 0 行動開始時、味方がノーマルのみならマナを回復 (ダメージなし) ●ステータス・グラフ(自軍のやさいLvは最大100。それ以上は敵軍のデータ) Lv HP AT スキル効果 1 165 30 20 271 53 30 328 66
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cv 安達祐実 http //www.nicovideo.jp/watch/sm3840144 http //www.nicovideo.jp/watch/sm3840351 http //www.nicovideo.jp/watch/sm3840431
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話も終わって、場の空気は落ち着いた雰囲気になった。 俺は決意を胸に、 (よし、ここしかない) と気持ちを高ぶらせる。 もちろん、告白。 この言葉を言うのがどれだけ恥ずかしいのかは、 恋をした人にしかわからないだろう。 場状態良好、手つなぎ現時点片手。鶴屋さんの顔を盗み見る。 鶴屋さんは星空ウォッチングを楽しんでいるようだ、 両足をぶらぶらさせて、ずっと空を見上げている。 「あ・・・あのっ・・・、つ、つつつつ鶴屋さぁん」 ・・・俺はどこの電車男だ。 「ありゃ、どうしたにょろ?そんな変な声出して」 魅力的なヴォイス&フェイス。もうウイルスなんて怖くない。 しっかり見つめていられる。 ここで男の意地を見せるとき! 「・・・この関係って、今日までなんですか?」 なんという遠まわしな言い方・・・・。 男の意地って・・・何なんだろうな・・・。 「私のこと・・・好きって意味?」 鶴屋さんが、俺に直球勝負で挑んできた。 もろに心臓に当たって、震動ではちきれそうになる。 「え・・・え?」 戸惑っている自分が恥ずかしい。 鶴屋さんは堂々とした顔つきで、俺の目を見た。 凛とした鶴屋さんの眼には、炎のようなものが見えた。 「私は、キョン君のことを愛している。そして、ずっと守っていたい」 気がつけば、俺たちは抱き合っていた。 鶴屋さんの体温が、俺の体を温めてくれる。 俺は遠慮なく体温をもらう。 その代わりに、とびっきりの愛情を捧げる。 言葉なんて、要らなかった。 ただ、永遠の時間が欲しかった。 鶴屋さんと抱き合っていられる、この時間を。 鶴屋さんの髪の毛を、そっと撫でる。 柔らかい。 それと同時に、一種の母性本能が働いた。 絶対に、離すもんか 俺は手を鶴屋さんの腰に当て、顔を見ようとした。 ゆっくりと背中を伸ばすと、鶴屋さんも俺と同じ事をしていた。 お互いに見つめあう。 俺は、この口で鶴屋さんの体温を感じたかった。 そっと、俺の手は鶴屋さんの頬に触れた。 俺は目を閉じ、鶴屋さんの返事を待った――― うおぐぅっ!? ・・・これは予想外。恥ずかしそうに微笑む鶴屋さんが愛しい。 「それは・・・また後でっ!」 言うと鶴屋さんは、勢いよく俺の体から離れ、起立した。 どうして顔を合わせないのかは、きっと何かがあったんだろうな。 高熱とか。 すると鶴屋さんは軽快なステップで庭を駆け出し、玄関へと戻っていく。 俺はただ呆然と一部始終を見ているだけだった。 頬には、鶴屋さんの唇の温かさが残っていた。 俺は、自分の男らしさについて十分ほど考えた。 さて、どこへいこうかね。 大豪邸の中、庶民丸出しの俺は長い長い廊下に溜息をついた。 玄関から入って一階にある食堂に行ったはずが、 ふと窓を見るときれいな町の電灯が良く見える。ここは三階あたりだろうな。 ・・・俺は極度の方向音痴だったのか? というか、鶴屋さんは今どこにいる? はぁ、と俺の重い溜息が周りにある酸素をすごい勢いで二酸化炭素に変える。 ふと前をみると、人が突っ立っていた。 使用人さんか。 ずいぶんと小柄だな。 とりあえずここはどこか聞いてみ・・・ 「なぜお前がいる?」 一瞬俺は訳が分からなくなっていた。 「どうして、なんの用でここにいるんだ?」 俺が質問しても、目の前にいる奴は黙ったままだ。 使用人と思っていた人物は、 我らSOS団の団員、 長門有希だった。 お前が、なんでここにいるんだ? というより、 「ここにいる必要はなんだ?」 少々言い方がきついかもしれないが、こいつは最小限の行動しかしない。 まさか、 「またハルヒ関係か?」 長門は首を縦か横か分からないように傾かせ、ようやく言葉を発した。 「そうでもあるが、用があるのはあなた」 俺?何かやらかしたか? ・・・ああ、あれか。部室でまだハルヒは怒っているのか。 「涼宮ハルヒの影響による閉鎖空間はまだ発生していない」 ・・・なんだその『まだ』って。俺に何が言いたい。 「あなたの今日の記憶、また一部の感情を消す」 「・・・あぁ?何言っているんだお前。冗談なら」 ・・・本当に冗談か? 俺は長門の顔判断師ではないが、大体の判別は出来る。 判断結果は・・・ 「事実。あなたが何を言おうと実行する」 嘘だ。自分の判断結果を否定した。 「それじゃあ、俺のこの記憶と、一体なんの記憶が変わるんだ?!」 「あなたの、ある有機生命体に対する特別な感情」 「具体的に言わねえとわかんねえよ!」 嘘だ。俺はその感情に心当たりがある。でも、認めたくない。 「あなたが今日できた感情」 「なんにもできちゃいねえよ!」 嘘だ! 「勘違いだろ!俺とは全く関係ない!だから帰れ! お願いだからもう帰ってくれよ!」 もう、止めてくれえ・・・。 感情を知らない人形は、俺に宣告した。 「あなたと、彼女に対する感情」 「俺と鶴屋さんって言いたいのか!」 とうとう聞きたくない事を言ってしまった。もう、逃れられない。 頼む・・・鶴屋さんだけは・・・ 長門の首は、明らかに縦に動いた。 「ふざけぇんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!!!」 それが鶴屋さん以外だったらなんでも捨ててやれるのに、 なんで、どうしてよりによって鶴屋さんなんだよぉ・・・。 ふざけんなよぉ・・・! 涙が止まらない。止まったら何か起こるのではないか。 そう思えてきた。だが、涙は止まらない。 「あなたのその感情は規定事項にない」 長門の存在は、俺にとっては悪夢そのものだった。最悪な夢にもほどがある。 「なんだよ、その規定事項ってやつはぁ・・・!」 「このままだと、世界は崩壊する危機が高まる」 「高まるう?どれくらいの確立なんだよ!」 俺はもうそれに賭けるしかなかった。 「九十九.九九九二パーセント」 冷酷に聞こえるその言葉は、俺を崖から突き落とす。 「じゃあなんだそれは、ハルヒが俺の幸せを望んでいないからか、 あの傲慢な!」 傲慢なんて言う予定はなかった。だが、心に宿る感情がそれを発した。 「ちがう、涼宮ハルヒは心からあなたの幸せを願って 「だまれだまれだまれ!!!!!じゃあどうして俺の感情を・・・ 消さなきゃいけないんだよ!」 「それが、規定事項ではないから」 俺は、全身の筋肉が緩むのを感じた。床に座り込む。床がやけに濡れている。 ・・・そんな・・・そんなことってあるのかよぉ・・・。 車で見せたあの微笑、温泉での涙、庭で感じた、鶴屋さんの体温と、あの頬の感触。 「すべてを、忘れろってか!」 「だから、私は」 長門が悲痛な表情を浮かべている様子を、今の俺は完全に無視していた。 「なんだよ!」 「あなたを、部室から逃がさなければよかった」 俺の頭が完全にぶちぎれた。 「じゃあなんだ、おまえはその責任を取ってくれるのか?!」 長門は首を横に振る。 「できないんだろ!!!!!」 「だから」 うつむいていた長門の顔が俺の方へ向いた。 「好きに殴って。あなたの気がすんだら、実行をする」 一瞬、手が動いた。悪魔の囁きがうるさい。 ・・・できるわけねえよぉ・・・。 別に男のプライドどうのこうの言っているわけではない。 ただ、今にも泣きそうな顔をした長門の顔を、どうしたら殴ろうと思うのだろうか。 俺には・・・無理だ・・・。 ―意気地なし― 悪魔はまだ俺に囁き続けている。 「だったら・・・その何パーセントに賭けてみようとか思わないのか!?」 馬鹿みたいな質問だ。ハルウララに全財産投げ込むようなもんだ。 でも俺は、何かに期待していた。ひょっとしたら、という希望。 「あまりにも危険すぎる。推奨できない」 そうだよな・・・無理だよな・・・。 「わかったよ・・・もう・・・好きにしてくれ・・・」 俺はもう投げやりになった。 長門と向き合う。死刑台に乗る受刑者の気持ちが分かったような気がした。 もう、これ以上何をしても無駄だ。 無理だったんだ、俺と鶴屋さんが愛し合うことなんて・・・。 俺はおとなしく、その『規定事項』に従おう。 そして、忘れてしまおう。鶴屋さんに言いたかった言葉を。 だが、 「これだけは言っておくぞ」 長門が俺を見つめている。 「俺は、ハルヒを恨まない」 なぜか?・・・それは、 「鶴屋さんの、最高の友達だからな」 俺の意識は途絶えた。
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OK、自分が今何を考えているのかは自覚している。 『鶴屋さんの思い』という意味を。 考えてみれば簡単だったさ。鶴屋さんへの感情がどこに向かっているのかは。 ぶっちゃけた話、俺はそういう『こいばな』みたいなのは好きじゃなかったし、 何より関わりが無かったからな。無縁で思考能力が低下していたことにその原因がある。 『涼宮さんのこと、好きなんでしょ』 なぜかその言葉を思い出す。 ・・・なんで俺がハルヒを好きになるんだ。 たしかに信頼以上のこともあるが、それはまた別の話だ。 「どうしたんだいっ、キョン君っ」 そんなことはどうでもいい。今はこの人と一緒にいる時間を大切にしろよ俺。 「鶴屋さん」 「なんだいっ?」 ああっ、笑顔がまぶしい、まぶしすぎるよ鶴屋さん。 いかん、直視できん。言いたいことすらいえない。ウイルスよ、去れ! 「あららぁ、どうしたんだいっ、そんな赤い顔してぇっ!」 目を明後日の方向に向ける。うむ、北極星は健在だ。 「もう少しだけ」 鶴屋さんが優しく声をかけ、俺の顔の頬を両手で包み込むように挟む。 そしてむりやり真正面を向かわされた。 ちょっと医者を呼んできてくれ。こいつは重病だ。頭が働かん。 「・・・わたしの話を聞いて」 是か非を答えさせる余裕すらありません。もちろん是ですけれど。 なんとか俺の頭が再起動した。今の感情は・・・。 『もっと・・・知りたい。鶴屋さんのことを』 よし、いたって正常。有無は言わせん。 「私は強くなるために、通っていた私立の小学校で好きな人を探した。 その人を見つけて、私が守る。そうすれば私はお母さんのような人になれる。 そう考えた。でも、 『男どもとはあまり仲良くするな』という家の言いつけを守らなくちゃいけないから、 ターゲットは女の子にした。そうして私は何人かの親しい女友達は作った。 でも、なにか問題を抱えているような子はいなかった。 親の教養が行き届いているし、家庭内事情なんてある子はいなかったの」 守りたい人が見つからない。幼いころからそんなことを考えていたとは。 ロマンティックの嵐だぜ。 「私立の中学校に進学しても、守りたい人はいなかった。 そのころから私は、許婚を決めなければならなかった。 その時は興味がある男なんていなかったわ。 どうせ一人でも生きられるでしょ。そんな風に考えていたの。 だから適当な男を呼んで家に誘って、さっさと帰ってもらったの。」 意外とその時の鶴屋さん、黒かったんですね。 「結局、九年間を棒にふってしまった私はある決断をした。 公立学校にいって、守る人を見つける。ずいぶんと親に怒られた。 『公立に行く必要はない』って。 それでも行きたい私は、私の幼いころに決意したことを話した。 その時に見た親の顔は今でも覚えている」 確かに鶴屋さんのような人が、なぜこの公立学校に入学したのかは疑問に思っていた。 「そしてようやく承諾された。だけど条件があった。 [下校時間になったら速やかに塾に行くこと]、[極力外へ遊ばない]。 この二つ。でも私は苦じゃなかった。『これで守りたい人が見つかる』。 その希望だけが見えていたからねっ」 現代の女子高生が聞いたら卒倒してしまうだろう。現に、俺もしそうだ。 ・・・そこまで探したかったのか。その、守るべき人。 「でも高一の時にもいなかった。ここは全国でも稀有な学校だった。 いじめなんて無かったもの」 まあ、確かにこの学校でそんな光景を目にした覚えは無い。 「がっかりしてしる自分が恨めしい。また無駄な一年が過ぎてしまった。 でも、高二になって・・・ようやく見つけられた。・・・守るべき人が」 鶴屋さんの目線は俺。・・・ここで俺にあるひらめきが発生した。 「まさか・・・その守るべき人って・・・まさか・・・」 俺!? 「さすがはSOS団だねぃ!勘が鋭いっ。実はあのみくるさっ!」 よし、今すぐ誰か俺をグレートキャニオンに落としやがれ。 十万円から手をうとうじゃないか。 カメラを用意しな。見事なバンジージャンプを見せてやるぜ。 相変わらずな笑顔で鶴屋さんは話す。 「最初みくるを見たときはねぇー、反射的に『守りたいっ!』 って気持ちが噴出したにょろね~。だってあの娘、ちゃんと見ておかないと 知らない男に連れて行かれそうになるからね~」 朝比奈さんの話題になると急にテンションが上がるな。身振り手ぶりが激しい。 確かにあの方は、まるでシンデレラような麗しさを持っている。 母性本能をくすぐられるのも仕方が無い。 『知らない男に連れて行かれそう』とか言っていますけど、ぶっちゃけ、 未遂が起きたんだぜ? 「だから私は、みくるを絶対に守るって決めたんだ」 なぜか最後の方では、心なしか声が小さくなった気がする。 「でも、」 いつのまにか、鶴屋さんの目が暗くなっていた。 「みくるは、ハルにゃんに獲られちゃった」 SOS団。その単語が俺の頭を駆け巡る。いろいろとおかしい目的を持ったサークルに加えて、 宇宙人、未来人、超能力者の存在、そして、世界の神が君臨する部。 鶴屋さんの顔に、憂いが漂っていた。 守りたい人を奪われた、勇気ある女性の哀れみ。 「私が目を離した隙に、いつのまにか書道部からハルにゃんの物になっていた」 口調がやけに厳しい。もしや、の言葉が浮かぶたびに、俺の頭をリセットする。 だが、発生は止まらない。 「みくるは、私にいつもSOS団の話をしてくる。 それが苦労話なら、私はみくるを助けられる、守れる。 だけどみくるは、いつも楽しい出来事しか話さない。」 一体何を考えているのですか、鶴屋さん。 「私は絶望した。『守りたい人が、離れていく』。 その失望感が、頭の中で繁殖した」 すべては、SOS団のせい。 そう、聞こえるようなニュアンス。希望を奪ったハルヒを、 鶴屋さんはどう思っているのか? まさか、鶴屋さんはハルヒのことを、と言う前に鶴屋さんの話によって遮られた。 「野球大会も本当は行きたくなかった。みくるの涙目でその時は了解したけれど、 別荘なんてとてもとても。だから拒否した。ハルにゃんの顔を見ると、 自分が何をするか分からなかったから」 「・・・」 「映画撮影の時も、私はみくるに、 『止めてもいいよ。私がびしって言うから』と言った。 だけどみくるは、『お仕事ですから』って笑っていた。 本当はどう思っているのか、その心境をみくるは打ち明けてくれないと思った。 だから、私はみくるにお酒を飲ませた。 酔っているうちに、きっと本音を言うはず。それでみくるは助かる、って」 まさか鶴屋さんが、そんな気持ちでやっていたなんて。 たしかに、朝比奈さんがもし『SOS団が嫌だったら』という仮定の上であれば 有効な手段かもしれない。だけど・・・ 「みくるは酔っている時でも、SOS団、 もとい、ハルにゃんのことを考えていた。」 『喧嘩は止めてください』。そんなにはっきりした口調ではなかったけど、 確かにハルヒの事を大切に思う気持ちは伝わっていた。 鶴屋さんの憂いが増す。 「それが裏目に出て、もう完全にハルにゃんに獲られた。 そう決定してしまった」 風が急に強くなった。今日の天気は晴れのはずだ。 「みくるは、私よりも、ハルにゃんの事が大切なんだ。 つまり、私はどうでもいい友達。 SOS団にいるときの方が明るい気がした。もう、みくるは、 私のことを何にも思っていない。そんな気がした」 映画撮影でのハルヒと鶴屋さんの笑い声が、俺をあざ笑うかのように思い出された。 「もしかして」 突如言ってしまった声。意識する前に出してしまった。 迂闊だった。あまりにもショックがでかすぎたからだ。 この疑問は、はたして言ってよいものなのか。 言うべきか、言わざるべきか。俺の頭が煮えたぎる。 だが、俺の口は止まらない。 「ハルヒを」 言うな言うな言うな言うな言うな 「・・・恨んでいます?」 空気が・・・一瞬にして激変した。 重すぎる風圧。耳障りな葉の音。 すべてが俺を拒否している。 鶴屋さんは空を見上げながら言った。 「最初は」 (言わないで言わないで言わないで言わないで) そう想っていても、俺は口に出して言えなかった。 鶴屋さんはゆっくりと、時間をかけて話し始めた。 ハルヒへの思い、そして、SOS団のことを。 「私、ハルにゃんのことを恨んでいた。 ・・・そんな悲しい顔しないで」 「悲しい顔なんて・・・していません」 今日の嘘はやけに下手くそだ。 「だから、SOS団なんて無くなればいい。 そう思っていた。ごめんなさい」 女性に頭を下げられて何とも思わない奴、お前は男じゃない。 ついでに言うと、俺も失格だ。鶴屋さんに頭を下げられるなど、 何をしているんだ俺は。 俺は鶴屋さんに頭を上げてくださいと六回繰り返して言ったが、 顔には目に涙が溜まっていた。人生最大のミスを一夜にして二回も犯すとは。 「ごめんね・・・」 だからそんな目で俺を見ないで下さい。胸が苦しくなる。早く開放されたい。 「それで私は、みんなが下校して誰もいない部室に忍び込んだの。 塾をほったらかして親に怒られてもいい覚悟だった。 大切な人を奪われるよりかはいいだろうと思って」 そんな犯罪まがいなことをするなんて。 「部屋に入った私に最初に飛び込んできたのは、メイド、看護婦などのコスプレ衣装。 私の知らないみくるがここにいる。そう思うだけで暴れそうだった。」 聞いていて、つらい。鶴屋さんの笑顔が見たい。 あなたの顔は、笑顔が一番と言いたい。 「その衝動を抑えた私の目に、机にある本が映った。その本の表紙には、 『我らSOS団の軌跡』というタイトルが手書きで書かれていた。どうやらアルバムらしい。 まずはそのアルバムの中に入ってあるものから消そうと思った」 確かにアルバムはあったが、俺が見ようとするとハルヒが 阿修羅鬼も真っ青な顔でにらんできたので見られなかった。 今でも、そのアルバムはあるのか?というより写真は今もちゃんと残っているのか? 寒気がした。 春は遅い。 「でも、それは出来なかった。最初のページを開いた時に、ある写真があったから」 ある写真?鶴屋さんの怒りを抑えることができた時点で相当なものであろう。 「その写真は、私とハルにゃんのツーショットだった」 ツーショット?いつの間に撮ったんだ? 「風景から見て、おそらくあの映画撮影の時だと分かった」 ハルヒは、自分と仲良く話す鶴屋さんをどう思ったのだろうか。 他人の本心を聞きたがる奴は恐ろしい。 もしハルヒが、「なんで鶴屋さんは私とこんなにも仲がいいんだろう?」 と鶴屋さんに聞いたら、今頃どうなっていたのだろうか。 考えるな。 「その写真には何か文字が書いてあった。」 そういって鶴屋さんは、一枚の写真、いや、紙を取り出した。 ずっと持っていたのだろうか、紙がやけにくたびれている。 「さすがに現物を盗るにはいかないからコピーしたにょろっ」 語尾で安堵した言葉ってそうそうないだろうな。 その紙には、鶴屋さんとハルヒがおそらく 映画について話しているのだろう、笑みがこぼれていた。 鶴屋さんには二つの文章が書かれていた。 『我らの名誉顧問!』 もうこの頃から決めていたのか。 字を見る限りハルヒによって書かれたのであろう。 そしてもう一文 まことに可愛らしいフォントで書かれていたのは、 『私の一番の親友』 周りには大量のハートマークが描かれていた。考えるまでもない。これは、 「みくるがそんな風に思ってくれているなんて、思いもしなかった」 ふと鶴屋さんの顔を見ると、みくるビームを超える衝撃がそこにあった。 あの微笑が戻っていた。やばい、最強。まさかあれを超えるものがこの世界中にあったとは。 生涯忘れることの出来ない感動を覚えたね。 そして、この写真も。 「私この写真をみて、一人でわんわん泣いた。そして気付いたの。 『守りたい人がどんなに素っ気無くても、思いを伝え続けることが大事なんだ』って。 私恥ずかしかった。 『みくるの反応を私に向けてほしいというわがままで、 どうしてこんな行動をしてしまったのだろう。自分を愛してもらえないという理由で、 どうしてみくるの大切な存在を消そうと思ってしまうのか』って」 もう心配事は蚊帳の外だった。杞憂にもほどがあったな。けれど安心してしまうのは、 決して俺が臆病であったからではないはず。 「私はSOS団のことを好きになった。 こんなにもみくるが楽しそうな日々を送っているのを見て、 『もっと関わりたい』、そう感じた」 そして鶴屋さんは話し続けた。 鶴屋さんが親に別荘を借りるとき、涙が出るほど説得したこと。 ハルヒから『名誉顧問』の腕章をもらったとき、 飛び跳ねたい衝動に駆られたということ。 そして、 「ハルにゃんは、私の心に生涯残る最高の友達にょろっ!」 この言葉が一番嬉しかった。